2024年、今年やりたい10のこと

ラズベリー

 noteから配信されるメールを見ていたら、
2024年の抱負をnoteで!
というお題の中でいくつかのテーマが挙げられていました。

 その中の「#今年やりたい10のこと」というテーマが、今の自分に一番しっくりくるかなと思ったので、noteではなくブログに書きたいと思います。

 昨日の1月1日に書こうと思っていたのですが、元日早々から北陸地方で震度7の能登半島地震が起きてしまいました。地震の発生が昨日の16時過ぎだったので、被害の程度は徐々に明らかになってくると思いますが、被災された方々の胸中はいかがなものかと心中をお察しします。

 日本では、地震に限らず,気象災害を含めた自然災害は、毎年どこかで発生してしまう状況にあります。備えは必要ですが、完璧な対策はありえません。自然に抗うのではなく,上手く付き合っていければと常日頃考えています。

 新規就農のために北海道へ移住したのが1994年、つまり農業を始めて今年は30年の節目となります。
 切り花で農業を始めて,切り花が経営の柱であることには変わりありませんが、中身はだいぶ変化してきました。今年も,品目、栽培方法、栽培時期を変えていきます。

今年のやりたいこと
1.灌水施肥量の見える化(計測)
2.アスチルベのコンテナー栽培化
3.ラズベリーのメリクロン増殖
4.ブラックラズベリージャムの試作
5.ピエンノロトマトの栽培(自家栽培)
6.石灰による病虫害予防
7.ユーカリ、マホガニースプレンダー、クニフォフィアの試作
8.定期的なブログ更新
9.パーパス、ミッション、ビジョン、バリューの設定
10.作業時間記録(工数管理)アプリ、請求書発行サービスの導入


1.灌水施肥量の見える化(計測)
 これまでは,感覚に頼った灌水施肥を行ってきましたが、誰でも栽培に携われるように灌水施肥のマニュアル化を考えています。pF計、EC、硝酸態窒素濃度などの測定値を生育状態や収量と比べながら適量を見極めていきたいです。

2.アスチルベのコンテナー栽培化
 アスチルベの栽培を始めて8年目に入り,根詰まりや病気の発生が多くなってきました。
 また、宿根草のため、出荷時期が集中してしまうことが出荷量を増やせない要因にもなっていました。
 昨秋、アスチルベの株をすべて掘り上げ、ラズベリーで使っている不織布ポットに鉢上げを行いました。これで、灌水施肥の量をコントロールしたり、冷蔵処理のタイミングを変えて出荷時期をコントロールしていこうと思います。

3.ラズベリーのメリクロン増殖
 日本に導入されているラズベリーの品種は,世界的に見ても限定的です。これはラズベリーの苗の輸入には1年間の隔離栽培が義務づけられていて、隔離栽培の間に病害虫が認められるとその品種はすべて廃棄処分となってしまうためです。ですから、今、我々がラズベリーを栽培できているのは先人の方々がその手間とコストを惜しまずに導入してくれたおかげです。
 品種の中にはパテント(登録品種)のため増殖が不可能なものもありますが、それ以外の品種は自由に増殖が可能です。ラズベリーの増殖はシュートやサッカーの株分けで容易にできるのですが、自家増殖を重ねることで、ウイルス罹患の問題が付きまといます。
 米国ではメリクロン苗の販売が一般的なのでそれを導入することでウイルス問題は解決するするのですが、日本ではラズベリーのメリクロン苗を販売しているところはありません。ですから自分でメリクロン苗を作る必要があります。
 とは言え,自分で作るには技術的、設備的に難しいので、どこか委託先を探してみたところ、赤平オーキッドさんが、メリクロン苗の受託製造を行っていることを知りました。時間はかかるようですが、コスト的にも十分なので時機を見て委託したいと考えています。

4.ブラックラズベリージャムの試作
 ラズベリージャムは一昨年のレッド、昨年のイエロー(ゴールド)の試作を経て2色4種類の商品化を行うことができました。レッドは甘さの違い、ゴールドはスパイスの違いでバラエティを保っています。
 昨年導入したブラックラズベリーの苗は、今年はある程度収穫量が見込めると思うので、ジャムとして商品化が可能なのかを見極めたいと思います。

5.ピエンノロトマトの栽培(自家栽培)
 日本でトマトと言えば生食がほとんどですが、海外のメインは加熱調理用です。
 しかし、日本では加熱調理用のトマト品種がほとんど普及していません。
 我が家では数年前からサンマルツァーノを自家用に栽培していて,夏は美味しいトマト料理を食べることができました。サンマルツァーノは冷凍保存しておくのですが、ドライトマトにもできました。
 海外品種では,サンマルツァーノが有名ですが、これ以外にも数多くの品種があります。中でもピエンノロトマトは、収穫したトマトを房ごと紐に掛けて自然乾燥させるトマトです。干し柿のように日陰に吊り下げて乾燥させるので、長期間日持ちさせることができるとのこのです。湿気の多い日本で出来るのかが課題ですが、是非挑戦してみたい品種です。

6.石灰による病虫害予防
 石灰というと、土壌pHの改良に使うことしか頭にありませんでしたが、実は石灰は植物の細胞壁の重要な成分です。石灰をきちんと吸わせることで茎や葉の細胞が強化されて,ストレスや病気にも強くなるそうです。
 石灰の粉や上澄み液を直接散布することで、カルシウムが補給できるほか表面のpHが上がるので静菌効果が期待できるようです。トマトの尻腐れも回避できます。

7.ユーカリ、マホガニースプレンダー、クニフォフィアの試作
 スカビオサアルバの種子が、購入制限により営利栽培が実質不可能になったので、露地を埋めるための品目をいくつか試作します。
 種苗会社と相談して、ユーカリ、マホガニースプレンダー、クニフォフィアを試してみることにしました。このうちユーカリは、市場にはだいぶ増えてきている品目のようなので、仕立て方やターゲットをきちんと整理して栽培していきたいと思います。

8.定期的なブログ更新
 今まで何度かブログを書いてきましたが、その度に三日坊主を露呈してきました。
 挫折してしまう原因は、他人に自分を晒すのが苦手なので、つい格好つけてしまいがちになることだと思います。
 だけど、記録としては大事なものだと思うので、これからは自分の日記、備忘録として更新していこうと思います。

9.パーパス、ミッション、ビジョン、バリューの設定
 今さら感が強いですが、花だけでなくラズベリー栽培やジャム加工品販売など多様な経営を行うにあたり、事業者としてのパーパス、ミッション、ビジョン、バリューなどを明文化したい。それにより「はなとみや」の存在意義や目的、強みを明らかにして、今後の経営の指針(マインドセット)としたい。

10.作業時間記録(工程管理)アプリ、請求書発行サービスの導入
 われわれは夫婦二人で経営する農家である。そのため限られた労働時間をいかに有効に使うか、つまり労働生産性が経営の肝である。
 従来、古いiPhoneを用いて作業時間を計測していた。今回、iPhoneが新しくなったことをきっかけに新たなアプリを導入し計測していきたい。
 また、あわせて請求書や領収書の発行をエクセルによって行ってきたが、作成時間を効率化するために発行サービスを利用することにしたい。

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